登校サポート外来
登校サポート外来について

近年、心身の不調を理由に学校が楽しめなくなってしまているお子さんが増えています。このような子どもたちのために、小児科医として何かできないかと考えて立ち上げたのが「登校サポート外来」です。小児科としての知識・経験を活かして、心と体のバランスを整えていくための診療を行っています。
対象となる症状

- 朝起きられない・夜眠れない・日中の居眠り
- 頭痛やめまいを繰り返す
- 腹痛・下痢・便秘を繰り返す
- だるい・疲れやすい・顔色が悪い
- 乗り物酔いしやすい
- 自分の性に違和感がある
- 不安が強い・気分が落ち込む など
対象となる主な疾患・状態

- 起立性調節障害
- 片頭痛などの一次性頭痛
- 過敏性腸症候群
- 睡眠障害
- 摂食障害(入院が必要な症例は除く)
- 不安症・抑うつ など
※神経発達症の診断・治療は行っていません。
当院のアプローチ
1.問診
心身に関する症状だけではなく、生活習慣、習い事、趣味、学校、家庭環境、将来のビジョンなどを幅広く伺います。
2.検査
一見“気持ち”の問題に見えても、実は“体”に問題が隠れていることは少なくありません。そのため当院では、最初の段階で「体の健康状態」を丁寧に評価することに重点を置いています。具体的には、血液検査・尿検査・心電図・レントゲン・頭部MRI・新起立試験などを症状に応じて行っています。
※レントゲン・MRIについては菅間記念病院様と連携して行います。
3.疾病教育
お子さん自身が病状を理解することは、治療の第一歩です。そのため、当院ではお子さんの年齢や性格に合わせて分かりやすい言葉で説明しています。
4.生活指導
不登校のお子さんは、どうしても生活習慣が乱れがちです。生活習慣を見直すことは、心と体の健康を取り戻す第一歩です。
私たちの生活指導は、「こうするべき」と押しつけるものではありません。お子さん一人ひとりの生活スタイルや感じ方、今の思いに耳を傾けながら、無理のないペースで、少しずつ生活習慣を整えていくサポートをしています。お子さん自身が「自分の生活を少し変えてみようかな」と思えるきっかけを、一緒に探していきます。
5.環境調整
お子さんが安心して学校生活を送るためには、家庭・学校・医療が共通理解の元で対応していくことがとても重要です。当院では学校関係者との連携に力を入れて、ケース会議や情報提供書などを通じて、お子さんに合った環境を整えるお手伝いをしています。
6.心理ケア
学校に行けない日が続くと「どうして自分だけできないんだろう」と自分を責め、不安や孤独感、苛立ち、気分の落ち込みなど、さまざまな感情が心の中に渦巻くようになります。こうした気持ちは時にうまく言葉にならず、大人には見えにくい形で現れます。それを無理に聞き出そうとすると心を閉ざしてしまうこともあります。
当院では、そうした繊細な心の動きに寄り添いながら、安心できる環境の中で少しずつ気持ちを言葉にできるよう支援していきます。お子さんのペースを大切にし、時間をかけて信頼関係を築きながら、表情やしぐさ、何気ない言葉から感情を丁寧にくみ取り、共に考えていくことを心がけています。ご本人はもちろん、ご家族の不安や戸惑いにも耳を傾けながら、一人ひとりに合ったサポートを行っています。
※必要に応じて臨床心理士・公認心理師によるカウンセリング(有料)も行っています。
診察日
初診 | 火曜日・水曜日の13:30~14:30 (枠数制限あり) |
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再診 | 診療日であれば何曜日でも可能 (枠数制限あり) |
※完全予約制
おことわり
- 受診の際は、必ず本人の同意を得てください。無理矢理連れてきたり、ウソを言って受診した場合には、診察をお断りする場合があります。
- 病状によっては、専門性の高い医療機関にご紹介する場合があります。
- 当院では高校3年生までを診療対象としております。高校卒業後は成人の診療科にご紹介します。希望の医療機関があればお申し出ください。